9月3日(日) 命名の想い

命名の想い

私たちの名前は家族や縁(ゆかり)のある人が、子供の幸せを願ってつけたものです。毎日呼ぶ名前は、少なからず子供の人格や人生に影響を与えているでしょう。

明治安田生命が発表した「生まれ年別の名前調査」によると、2022年の男の子の名前に使用された漢字は前年に続いて「翔」がトップでした。

翔の字は、かける、飛ぶ、空高く飛ぶ、などの意味を持つので、子供が将来飛躍するようと、大きな期待を感じさせます。

また、女の子の漢字では「愛」がトップとなり、愛情深い人になるように、人々から愛されるように、といった願いが込められているようです。

このように子供を想い、大きな愛情を込めるのが名前です。改めて自分の名前の由来を調べてみてはどうでしょうか。親への感謝が深まり、〈名前に相応しい人になれるよう努力しよう〉と、生きる力が漲ってくるはずです。

また、友人や同僚など、身の回りの人の名前の由来を知れば、互いを一層大切にできるようにもなるでしょう。

今日の心がけ◆名前の由来を知りましょう

                   (出典:職場の教養 2023年8月号)


◼️会社を辞めない起業家に向けて

『命名の想い』というエピソードには多くの深みがあり、それは経営者、特にこれから起業しようと考えているビジネスパーソンにも大いに関連しています。

まず、名前が人格や人生に影響を与えるという点。これはブランドや会社名にも言えることです。良い名前はそれだけで期待値を高め、信頼を構築します。『翔』や『愛』のように、その名称に込められた願いや期待は、組織文化やビジョン、ミッションにも反映されるべきです。

次に、自分自身の名前の由来を知ることで親への感謝が深まり、生きる力が湧いてくるという点。この「生きる力」は、事業を成功へと導く原動力でもあります。起業する前に、何のためにそれをするのか、どういった価値を提供したいのかを明確にしておくことが重要です。それがあなたの「ビジネスの名前」にも反映されるはずです。

最後に、他人の名前の由来を知ることで、相互の理解や尊重が生まれるという点。ビジネスでは、顧客やパートナー、従業員との信頼関係が非常に重要です。相手の背景や価値観を理解することで、より強いつながりと信頼を築くことができます。

会社を辞めずに起業を考えているなら、この命名のエピソードから得られる教訓を活かしてみてはいかがでしょうか。命名はたかが名前、されど名前。その一つ一つに込められた意味や願いが、ビジネスでも大きな力となります。会社を辞めずに何か新しいことを始めるというのは、一種の「命名」でもあります。その名に恥じぬ素晴らしい事業を作り上げるために、今、行動を起こしてください。志高く、そして愛情を込めて。

◼️今日のおすすめの一冊

感想文のテーマである「命名とその影響」に対応した文脈で、ビジネスパーソンにおすすめしたい一冊は、『WHYから始めよ!』です。この本は、シモン・シネックが著し、彼自身がTEDで行った有名な講演を発展させたものです。

この本の中心的なメッセージは、「なぜ」を知ることが、ビジネスでも人生でも極めて重要であるということです。会社や製品、サービスの名称に込められた意味や願いは、結局のところその「なぜ」から来ています。なぜそのビジネスを始めたのか、なぜその製品を作ったのか。それを明確にすることで、他の多くの要素が自然と整ってきます。経営者やリーダーが自らの「なぜ」を理解し、それをチームや顧客に明確に伝えられると、組織全体が同じ方向に進む力を持ちます。

さらに、自分自身の「なぜ」を知る過程で、自分が何を大切にしているのか、何に感謝しているのかを見つけ出すことができます。それは『命名の想い』のエピソードで触れられた、自分自身や他人との深いつながりを築く過程とも重なります。

この本は、単にビジネスの成功だけでなく、より広い人生においても非常に有用な教訓を提供してくれます。もし、あなたが会社を辞めずに何か新しい事業を始めようとしているなら、まずはこの本で「なぜ」について深く考えてみてください。それが、あなたが付けるであろう新しい「名前」にも、確実に影響を与えるでしょう。

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