9月13日(水) 地域とともに歩む

地域とともに歩む

1993年にリーグ戦が開始されたJリーグ(日本プロサッカーリーグ)は、今年、30周年の節目を迎えました。発足当初は10チームでしたが、現在は60まで増え41の都道府県にチームがあります。

Jリーグの各チームは、本拠地の自治体や企業などと連携して行う「ホームタウン活動」を実施しています。これは、様々な形で地域の人たちと交流を深めるための取り組みです。

選手によるサッカー教室や学校訪問、スタジアムを開放してのイベント開催など、各チームが工夫を凝らして、地域貢献活動に取り組んでいます。

こうした活動は、サッカーに興味がない人でもチームを身近に感じられる機会であり、地域に根差したチームを作ることにつながっています。

Jリーグには、「Jリーグ100年構想〜スポーツで、もっと、幸せな国へ。〜」というスローガンがあります。試合を行なうだけでなく、地域と一体となった活動を今後も続けて、多くの人に愛されるリーグを目指しています。

今日の心がけ◆地域とのつながりを大切にしましょう
                   (出典:職場の教養 2023年8月号)


◼️会社を辞めない起業家に向けて

『地域とともに歩む』というJリーグのエピソードは、起業を考えているビジネスパーソンに多くの示唆を与えてくれると思います。私自身、地域と密接に関わるビジネスを展開してきましたので、このエピソードが特に心に響きました。

まず注目すべきは、Jリーグがただ試合を開催するだけでなく、「ホームタウン活動」と呼ばれる地域貢献を行っている点です。これは言い換えれば、単なる「サッカーチーム」である以上の価値を地域に提供しているということ。起業する際も、自社の商品やサービスだけでなく、その周囲のコミュニティにどう貢献できるかを考えることが成功の鍵です。

また、Jリーグが10チームから60チームへと拡大し、41の都道府県に影響を与えていることは、ビジネスでも非常に重要なポイントです。拡大やスケールはもちろん重要ですが、それだけでなく地域ごとの特性を生かしながら、成長を遂げることができるような柔軟性も必要です。

現在、会社を辞めずに起業を考えている方も多いでしょう。その中で、地域との連携や地域貢献を考えることは、スケールする前の小さなステージでも非常に重要です。会社員である以上、限られたリソースと時間で何かを成し遂げなければなりませんが、その制約の中で地域とどう連携し、どう貢献できるかが問われます。

さて、最後に行動を鼓舞するような言葉で締めくくりたいと思います。Jリーグが示しているように、ビジネスでも「一人で成功する」より、「地域とともに成長する」方が遥かに意義があり、愛される存在になれます。もし今、会社を辞めずに何か新しいことを始めようと考えているなら、まずはその地域、そのコミュニティで何ができるか考え、小さな一歩を踏み出してみてください。その一歩が、あなたと地域を繋ぐ大きな一歩になるでしょう。

◼️今日のおすすめの一冊

ビジネスパーソンの皆さん、特に会社を辞めずに起業またはサイドビジネスを考えている方々におすすめする一冊は、『リーン・スタートアップ(The Lean Startup)』著者:エリック・リースです。

この本は、限られたリソースと時間の中で効率的にビジネスを立ち上げ、成長させる方法を詳細に解説しています。特に、「最小限の製品(MVP:Minimum Viable Product)」を作り、市場に出してフィードバックを得るプロセスが詳しく説明されています。これは、会社員として働きながら新しい事業やプロジェクトを始める際に非常に役立つアプローチです。

また、この本には「仮説検証」という考え方も取り入れられており、新しいビジネスを始める前に、どのようにしてそのビジネスが地域やターゲットとなるコミュニティに貢献するのか、実際に検証しながら進められる手法が解説されています。

『リーン・スタートアップ』は、単なるビジネスの成功論ではなく、持続可能な成長と地域社会への貢献を目指す方にとって、非常に参考になる内容が詰まっています。この一冊を手にとって、Jリーグのように地域とともに歩む新しいビジネスの可能性を考えてみてはいかがでしょうか。

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