9月11日(月) 時代に応じた変化

時代に応じた変化

子供・ベビー服ブランドのファミリアは、戦後4人の女性たちが「子供のためにより良いものを」との思いから創業しました。創業者の1人である坂野惇子(ばんのあつこ)さんはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のモデルになりました。

現在は坂野さんの孫にあたる、岡崎忠彦氏が5代目の社長となり、「子供の可能性をクリエイトする」という企業理念を掲げています。

この理念に沿い、ファミリアはアパレルに留まらず、カフェやクリニック、レストランを併設した本店を作り、保育園事業を展開するなど、多角的に子供の成長をサポートし、ライフスタイルを提案する企業へと舵を切りました。

時代が変わっても、企業には「何のためにあるのか」という変わらない目的や理念があります。そして、時代の発展や時々の情勢にともない、変化させるべき技術や事業の形態があります。

いつ何が起こるか予測のできない現代だからこそ、改めて会社の目的を認識し、自分の取り組んでいる業務のあり方を見直したいものです。

今日の心がけ◆会社の目的を再認識しましょう

                     (出典:職場の教養 2023年8月号)

◼️会社を辞めない起業家に向けて

今日のエピソードは、ビジネスにおける重要な教訓を私たちに示しています。特に、ファミリアという子供・ベビー服ブランドが創業から続けてきた進化と変容は、学ぶべき点が多いです。

この物語には、成功したビジネスが時代や状況に柔軟に対応すべく、企業理念を設定し、追求していく大事さが描かれています。戦後の厳しい時代に「子供のためにより良いものを」という純粋な想いでスタートしたファミリアが、今や多角的な事業展開をしていることは驚異的です。

私も過去に同じような決断を迫られた経験があります。新しいテクノロジーの登場やクライアントのニーズの変化に応じて、事業モデルを適応させる必要がありました。この時、忘れてはならないのは、企業が存在する本質的な理由—つまりその「目的」です。その目的に忠実であれば、どのような変化にも対応する力が生まれます。

会社を辞めずに起業を考えているビジネスパーソンにとっても、この話は多くのヒントを与えてくれます。特に、新事業の立ち上げにおいては、自分自身の「何のためにこの事業を始めるのか」という理念や目的を明確にし、それを固守することが重要です。そして、その上で時代のニーズや変化に柔軟に対応する事業戦略を練るべきです。

あなたが新しいビジネスを始める際には、ファミリアのように、根本的な目的と時代に応じた戦略の両方をしっかりと考慮することが成功への鍵です。変化を恐れず、自らの理念を信じて、その先にある未知の可能性に果敢に挑戦してください。時代がどれだけ変わろうとも、変わらないのは「何のためにあるのか」というあなた自身の目的です。その目的に向かって、今、行動を起こしましょう。

◼️今日のおすすめの一冊

本日おすすめする一冊は、『WHYから始めよ!』(原題:Start with Why)です。この本は、経営コンサルタントであり著者のサイモン・シネックが、成功する企業やリーダーが共通して持っている特性について詳細に解説しています。

この本の核心は、何をするのか(What)や、どうやってするのか(How)よりも、なぜその活動をしているのか(Why)という理念や目的が重要である、という点です。シネックは、アップルやマーチン・ルーサー・キング・ジュニアなど、多くの成功例を挙げてその理論を裏付けています。

特に、会社を辞めずに起業をしようと考えているビジネスパーソンにとっては、目的と戦略のバランスが非常に重要です。新しい事業やプロジェクトを立ち上げる際には、まずその「なぜ」を明確にすることが成功への第一歩となります。そしてその「なぜ」が明確であれば、いかなる時代の変化や困難にも柔軟に対応できる力を身につけることができるでしょう。

『スタート・ウィズ・ホワイ』は、それを体系的に説明してくれる書籍であり、自分自身のビジネスやキャリアにどのようにそれを適用すればよいかについて具体的なアイデアを得られるはずです。この一冊を手にとって、あなた自身の「なぜ」を見つけ、未来に向けての新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

ページをシェアする