8月30日(水) 気概

気概(きがい)

「気概」とは、一般的には「難しい状況にあってもくじけることなく行動を起こそうとする強い意志」を意味します。

日々の業務には、難しい取引に臨むなど、重い責任を負う仕事を任されたりすることもあるでしょう。時には、経験のない新たな仕事を命じられ、戸惑うこともあるかもしれません。

そのような時、気概をもって取り組めればいいのですが、気持ちが後ろ向きになり、不安を払拭できない時もあるでしょう。では、気概を発揮できるようにするためには、何をすべきなのでしょうか。

まずは、仕事を選り好みせず受け入れるようにすることでしょう。次に、何事も間を置かず着手する習慣をつけることです。

仕事を依頼されたらすぐに行動に移すということを日々意識し、前向きにより取り組んでいけば、困難に立ち向かう心の強さが育まれるでしょう。

日頃の心の持ちようと毎日の努力が「気概」を育てると心得たいものです。

今日の心がけ◆気概を持ちましょう
                (出典:職場の教養 2023年8月号)



◼️会社を辞めない起業家に向けて

起業家として数々の困難と向き合ってきた私からすれば、『気概』という言葉は非常に共感を呼び起こします。会社を辞めずに起業を目指すビジネスパーソンにとって、この「気概」は貴重な要素と言えるでしょう。

まず、「仕事を選り好みせず受け入れる」という考え方や、「仕事を依頼されたらすぐに行動に移す」という考え方は、確かにその瞬間の状況と力量によって最適か否かが変わります。短期的な成功のためにはこのアプローチが効果的な場合もありますが、長期的には必ずしも有利ではないことも。一つ一つの業務が自分のビジョンや目標にどれほど貢献するのか、冷静に評価する力も重要です。

次に、私が考える「気概」とは、単に困難な状況で前進する力だけではありません。それはありたい自分、実現したいビジョンに対して、粘り強くチャレンジする姿勢、気持ちです。ここで重要なのは、その「気概」を持続させるための「パーパス」の設定です。世の中の不満や不安を自ら解決するという明確な志を持つことで、どれだけ厳しい状況にあっても、その目標に向かって進み続けられるのです。

気概を培うためには、そのような「パーパス」を言語化し、それを常に心に留めておくことが必要です。これがなければ、困難な状況に遭遇したときに簡単に挫折してしまう可能性が高くなります。

会社に在籍しながらの起業は、多くの制約と戦わなければならない場面も多いでしょう。しかし、真の「気概」を持ち、自らの「パーパス」に従って行動すれば、どんな困難も乗り越えられると確信しています。


               
◼️今日のおすすめの一冊

ビジネスパーソンの読者に向けておすすめする一冊は『WHYから始めよ!(Start With Why)』です。この本は、サイモン・シネックによって書かれました。シネックは非常に明確な方法で「なぜ何をするのか(Why)」を理解することの重要性を解説しています。特に、気概と目的(パーパス)に焦点を当てて行動するビジネスパーソンにとって、この本は非常に価値のある内容を提供しています。

『WHYから始めよ!』は、ビジネスだけでなく、リーダーシップ、人間関係、さらには自己成長にも役立つ普遍的な原則を教えてくれます。シネックが提唱する「ゴールデン・サークルモデル」を理解することで、どうして自分が何をするのか、その根底にある動機やビジョンについて深く考察するきっかけが得られます。

この本を読めば、自分自身の「なぜ」を明確にする助けとなり、それを基軸に「気概」を持ち続け、困難を乗り越えていく力を身につけられるでしょう。何をするにも「なぜ」から始めることで、行動の質が変わり、より意義ある仕事やプロジェクトに取り組むことが可能になります。

『WHYから始めよ!は、単なるビジネス書以上の価値があります。自分自身のパーパスを明確にし、その目的に従って行動することの重要性を説くこの一冊は、あなたが持つべき「気概」をより一層高めてくれるでしょう。是非、手に取ってみてください。

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