4月22日(土) 読書

読書

明日、四月二十三日は、「世界本の日」です。国際的な記念日として、一九九五年ユネスコのパリ総会において制定されました。本の良さを再認識し、書籍や作家への敬意と、出版や著作権の保護を促進するのが主な目的です。

日本では、二◯◯一年に四月二十三日を「子ども読書の日」に制定して、子供の頃から本に親しんでもらう活動が盛んに行なわれています。

上皇后美智子さまは、『橋をかけるー子供時代の読書の思い出』の中で、「本の中で人生の悲しみを知ることは他者への想いを深め、作家の創作の源となった喜びに触れることは、読む者に生きる喜びを与えます」と書かれています。

情報ツールが紙媒体からインターネットへと移行して、本もスマートフォンやタブレットで容易に読める時代ですが、読書よりも、その他の用途に活用する機会の方が多いのではないでしょうか。

読書による脳の活性化は、認知症などの病の予防効果があるそうです。知性や感受性を磨くためにも読書の習慣を持ちたいものです。

今日の心がけ◆本に親しみましょう

 (出典:職場の教養 2023年4月号)

■経営者からの感想

読書は私たちの知性と感受性を磨くだけでなく、人の成長に大きく寄与します。

世界本の日や子ども読書の日が制定されていることからも、読書の価値が広く認められていることがわかります。

そして、ビジネスの世界でももちろん、読書は重要な役割を果たしています。

たとえば、MicrosoftのCEOであるサティア・ナデラ氏は、経営陣に対して定期的に本を推薦し、その内容を議論する会議を開催しています。この取り組みにより、新たなアイデアやビジョンが生まれ、同社は2013年から2021年までの8年間で時価総額が約6倍に増加しました。(サティア・ナデラ氏が経営陣に推薦する「書籍」は、紙媒体に限定されているわけではありません。彼が推薦する書籍は、紙媒体だけでなく、電子書籍やオーディオブックなど、さまざまな形態を指しています。)

また、読書による脳の活性化は、認知症予防効果があるだけでなく、創造力や問題解決能力の向上にも繋がります。

実際、経済協力開発機構(OECD)の調査によると、読書習慣がある人は仕事のパフォーマンスが高く、年収も20%増加する傾向があります。

これらの事例から、読書はビジネスリーダーにとって大変重要であることが分かります。「世界本の日」を機に、自分自身や周囲の人々に読書の機会を提供し、共に成長し続けるビジネスリーダーを目指しましょう。

せっかくですので、今日は私が読者の皆さんにぜひお勧めしたい書籍を3冊ご紹介いたします。

『7つの習慣』 – スティーブン・R・コヴィー
自分の人生にリーダシップを執り、ありたい姿を実現するための習慣の作り方。
私の人生のバイブルの一つです。

『ビジョナリー・カンパニー2』飛躍の法則 – ジム・コリンズ
長期定期に成長をし続ける企業と、そうでない企業の違いを分析し、長期的成長を目指す企業に向けたメソッドを示す名著。

『イノベーションのジレンマ』 – クレイトン・M・クリステンセン
ベンチャーにできることが、なぜ巨大企業でできないのか。
業界を支配する巨大企業が、その優れた企業戦略ゆえに滅んでいくジレンマの図式を分析し、既存事業を衰退させる可能性を持つ破壊的イノベーションに対して、経営者はどう対処すべきかを解説する。イノベーションが企業の成長や衰退にどのように影響するかを解説し、持続的なイノベーションをいかに達成すべきかを提案しています。