4月21日(金) 言葉の危機管理
言葉の危機管理
SNSなどが普及、定着したことで自らの想いを発信することが容易になり、対面での情報発信よりも多くの人に伝達することが可能になりました。
効率的かつ効率的に会社をアピールすることができるようになり、業績を伸ばしている企業もあります。
その反面、特に文字の場合、発信した内容が正しく伝わらずに曲解(きょっかい)されてしまうケースもあります。そうなると、不特定多数に伝達された内容が発信者の意図とは違っていても誤解を解くことが困難です。
相手に誤解が生じた場合でも、対面やリモートの場合なら補足説明をしてすぐに対応することで意思疎通を図ることができます。しかし、SMSでは、情報が間違っていてもすぐに拡散してしまうことがあるので注意が必要です。
いずれにしても、情報発信には、①誰に対して、②何の目的で、③何を伝えたいのか、を明確にしておく必要があります。そのうえで、言葉を選んで発信すると、誤解を招く危険性が減り、正しく伝達することができるでしょう。
今日の心がけ◆言葉を選んで発信しましょう
(出典:職場の教養 2023年4月号)
■経営者からの感想
言葉の危機管理はビジネスリーダーにとって重要な要素であり、情報発信の際には、対象者、目的、伝えたい内容を明確にすることが求められます。
SNSの普及により、企業は効率的にプロモーションが可能となり、例えば、資生堂の「#資生堂アルティミューン」キャンペーンは、SNSを活用してブランドイメージ向上と売上増加を実現しました。
一方、情報の拡散速度も速くなり、誤解や曲解のリスクが高まります。2017年のユナイテッド航空の顧客対応問題では、SNS上での拡散により企業イメージに大きな影響がありました。
私達ビジネスリーダーは、情報発信の際に誰に対して、何の目的で、何を伝えたいのかを明確にし、適切な言葉を選ぶことで、企業の成果創出に繋げることが求められています。
これを機会に改めて言葉の危機管理に気を付け、更なる企業の成長と信頼性の向上に努めてまいりましょう。
最後に、言葉の危機管理やコミュニケーション力向上に役立つお勧めの書籍を以下に2つご紹介します。
『危機管理&メディア対応ハンドブック』(山口明雄)
危機管理の基本原則や、メディア対応の方法、情報発信のポイントなどが詳しく解説されています。
また、実際の危機管理の事例やその対応策も多数掲載されており、実践的な知識を身に付けることができます。