3月6日(水) 「ありがとう」

「ありがとう」

Aさんは家庭内の雰囲気が暗いため、気分が沈みがちでした。特に母親とは意見が衝突することも度々あり、心が休まらない日々が続いていました。

そんなAさんの様子を見ていた上司から、「家族のことに関するコラムを読んだら、ぜひ感想を聞かせてほしい」と言われました。Aさんは戸惑ったものの、尊敬する上司の提案に応えようと、感想を伝えることにしました。

はじめは記事を読んでも心に響かず、感想を書くことができませんでしたが、次第に自らの家庭環境と比較して考えるようになりました。

ある日、母親との関係に関する新聞記事を読み、長年、母親に対するわだかまりを抱えて責め続けていることに気づきました。その後、Aさんは今までの態度を反省し、母親に「ありがとう」という言葉を伝えるようにしたのです。

数日後、母親からも「こちらこそ、ありがとう」と返事がくるようになりました。勇気を出して取り組んだ「ありがとう」の声かけは、家庭から職場、お客様にも広がり、Aさんは今、笑顔で仕事に取り組んでいます。

今日の心がけ◆自分の心に目を向けましょう
                   (出典:職場の教養 2024年3月号)



◼️起業を目指すあなたに向けて

ビジネスの世界において、経営者は多くの決断を下し、その決断が組織全体に大きな影響を与えます。しかし、この重要な役割を担う上で、私たちはしばしば自分自身の影響力の源泉を見落としがちです。それは、日常のコミュニケーションの中での言葉遣い一つ一つに宿る力です。Aさんのエピソードは、この点を改めて私たちに思い起こさせてくれる貴重な事例と言えます。

自己の影響力を理解する

経営者として、また一人のビジネスパーソンとして、私たちの発する一言一言は、思いのほか大きな影響を周囲に与えます。Aさんの体験は、その見本であると言えるでしょう。一見些細な「ありがとう」という言葉が、家庭内の雰囲気を改善し、さらには職場や顧客関係にまで良い影響を及ぼすチェーンリアクションを起こしました。このエピソードから私たちが学ぶべきは、自分自身が周囲の雰囲気を創り出しているという事実です。自分の言動が周りにどのような影響を与えるのかを常に意識し、

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