8月22日(火) 心を込めた挨拶

心を込めた挨拶

Kさんは、職場の先輩から「あなたは、挨拶に心がこもってないよね」と冗談交じりに言われました。

理由を尋ねると「背筋も伸びているし、声にも張りがあるけれど、なぜかそう感じてしまう」と言われます。釈然としないKさんは、同僚にお願いして、改めて自分の挨拶をチェックしてもらいました。

すると同僚は「丁寧に挨拶をしてもらったと感じるけど、強いて言えば、最後の目線かな?」というのです。確かにお辞儀の後で顔を上げた際、相手の目を見ていませんでした。

Kさんは、照れ隠しで無意識に目を合わせることを避けていたようです。同僚の言葉を聞いてからは、日々のコミュニケーションの中で、目線を意識するようになりました。

「目は口ほどに物をいう」と言われます。相手の目を見て話すことで、自分の思いはより伝わるのではないでしょうか。

今日の心がけ◆目線を意識しましょう
(出典:職場の教養 2023年8月号)



◼️会社を辞めない起業家に向けて

Kさんのエピソードは、コミュニケーションの非言語的要素の重要性を示しています。会社を辞めずに起業を考えているビジネスパーソンの方々にとっても、リーダーシップを発揮する場面でのコミュニケーションの技巧は極めて重要です。

ここで参考にすべきは、メラビアンの法則です。この法則によれば、人々がメッセージをどのように受け取るかは、言葉そのものよりも、トーンや非言語的な要素に大きく影響されるとされます。Kさんの場合も、挨拶の言葉やトーンは完璧だったにも関わらず、目線だけでコミュニケーションの質が変わったと感じられるのは、この法則の良い実例と言えるでしょう。

リーダーとしては、ただ指示を出すだけではなく、メンバーが「腹落ち」できるように伝える必要があります。Kさんが「なぜかそう感じてしまう」と言われた時、その理由や根拠を具体的に知り、それに基づいて行動を変えた点は見習うべきです。「なぜかそう感じてしまう」というあいまいなフィードバックは、リーダーのコミュニケーションとして十分ではありません。具体的な理由やアドバイスをもとに、メンバーが改善できるようサポートする姿勢が求められます。

Kさんのエピソードから、目線やその他の非言語的な要素がコミュニケーションの質を大きく左右することがわかります。起業家として、ビジネスの成功は、製品やサービスの質だけでなく、人間関係やチームのコミュニケーションにも大きく依存します。目線を送ること、心を込めてコミュニケーションすることは、信頼関係を築き、チームの結束を高める大切な要素となります。

最後に、会社を辞めずに起業をしようと考えている皆さんへ。ビジネスの世界での成功は、言葉だけでなく、非言語的なコミュニケーションの技巧にも左右されます。Kさんのように、自分のコミュニケーションの方法を常に見つめ直し、日々向上心を持ち続けることで、未来の成功へと繋がるでしょう。心を込めて、目線を意識し、挑戦を続けましょう。



◼️今日のおすすめの一冊

今日ののエピソードからの学びとして、非言語的コミュニケーションの重要性や人間関係の築き方に関する知識を深めるべく、以下の書籍をおすすめいたします。

『ボディランゲージ』著者:ジュリウス・ファスト

この書籍は、非言語的コミュニケーション、特にボディランゲージに焦点を当てた一冊です。人々が日常の中で放つさまざまな身体の動きや態度、その背後にある意味や感情、そしてその影響について詳しく解説しています。

ビジネスの場でも、言葉だけでなく、姿勢や目線、手の動きなどのボディランゲージが非常に重要です。相手の意図や感情を読み取るための手がかりとして、また自分の意図や信念を伝える手段として、ボディランゲージは極めて有効です。

この書籍を通して、ボディランゲージの奥深さや重要性を理解することで、より効果的なコミュニケーションが可能となります。Kさんのエピソードのように、一つの動きや態度が人間関係や信頼関係の築き方に大きな影響を与えることを実感できるでしょう。ビジネスの現場での人間関係の構築や、相手との信頼関係の確立に役立つ知識を得ることができます。

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