7月25日(火) 一歩を踏み出す

一歩を踏み出す

仕事をする上で、私たちは日々、知恵を絞りながら、より良い結果を目指して努力を重ねます。それでも、時には失敗してしまうことが誰しもあるでしょう。

そんな時、動揺してうまく事後の対応に移れなかったり、言い訳が頭の中を駆け巡ったり、他の人に責任転嫁をしてしまいがちです。

しかし、失敗をした際には、原因を追求するよりも先に、まずは被害を最小限に食い止めるよう注力することが大切です。

周囲に現状を率直に打ち明け、助力(じょりょく)を乞(こ)うて事態の収拾にあたるには、何よりも心の中の弁解を止め、自己の過ちを素直に認めることが重要です。

失敗を悔やんで取り繕おうとするのは、「割れた茶碗の欠片を集めて元通りにしようとする」のと同じだと説いたのは明治維新の功労者、西郷隆盛です。

悔やんでも事態は変わりません。自らの過ちに気づいたら、すぐに心を切り替え、改善への一歩を踏み出しましょう。

そうした積み重ねが、仕事をする上で成果となってあらわれていくのです。

今日の心がけ◆前向きに心を切り替えましょう
(出典:職場の教養 2023年7月号)

◼️会社を辞めない起業家に向けて

『一歩を踏み出す』というエピソードは、起業家としてまたビジネスパーソンとして非常に共感する内容です。

私たちは経験豊富な者であれ、新進の者であれ、全てがスムーズに進むわけではないという事実を受け入れなければなりません。うまくいかない状況は避けられない道中の一部であり、それにどのように対応するかが我々の成長や成果を決定づけます。

原因追求も重要ですが、ますます重要なのは、現状の行動と結果から学び、それを次へのステップに変えること。西郷隆盛の言葉が示す通り、悔いを持つのではなく、その結果を認めて前に進むことが肝心です。

心の中の弁解や責任転嫁は、私たちが真実から逃れるための無意識な行動かもしれません。しかし、それは結果ちから学び、成長する機会を奪ってしまいます。うまくいかないことを恐れず、むしろそれを新たな知識や洞察へと転化させる勇気を持つことが求められます。

このエピソードは、まさにそのような勇気を示してくれます。そして、それは起業家にとって、そして夢を追い求める全ての人にとって非常に重要なメッセージを伝えています。

最後に、言葉を借りて「前向きに心を切り替えましょう」。新たな一歩を踏み出すためのモチベーションとしましょう。なぜなら、そこから始まる旅があなたを未知なる成長へと導く最初の一歩となるからです。諦めず、試し続け、進み続けることで、あなたのビジネスは新たな高みへと達することでしょう。それがまさに、一歩を踏み出すという行動の力です。

◼️今日のおすすめの一冊

感想文の内容を踏まえて、おすすめの書籍は『マインドセット: 成功する人たちの考え方』(原題:Mindset: The New Psychology of Success)で、著者はキャロル・S・ドゥエックです。

この本は、人間の考え方を「固定思考」(能力は固定されていて変わらないという思考)と「成長思考」(能力は努力によって伸びるという思考)の2つに分けて考察し、それぞれが人々の学習、挑戦、成長にどのように影響を与えるかを解説しています。

特に、「失敗」をどのように捉えるかについて、成長思考の人々は失敗を成長の機会と捉え、その結果としてより良い成果を出すことができると述べています。また、成長思考は時間と共に身につけることができるとも説明しており、これがまさに「一歩を踏み出す」というテーマと重なる部分です。

企業を経営する方、起業を考えている方、ビジネスパーソンの方々にとって、自身の思考を見直し、成長を続けるための新たな視点を提供する一冊となります。

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