10月12日(木) 国菌

国菌

子供の頃に食べていた家庭料理「おふくろの味」は、大人になってからもふと食べたくなるものです。山形県の実家を離れて15年のAさんは、帰省する度に母の手料理を楽しみにしています。

正月は雑煮、お盆は郷土料理である「だし」など、子供の頃から食べていた煮物や味噌汁を食べると、心が満たされホッとするのです。

そんな「おふくろの味」に欠かせない味噌や醤油などの調味料は地域や家庭によって様々ですが、どれも日本人が古くから慣れ親しんできた発酵食品です。

これら発酵食品に欠かせないのが麹菌です。麹菌にはいくつかの種類があり、黄麹菌は醤油や味噌、日本酒、白麹菌は焼酎、黒麹菌は泡盛、といったように用途によって使い分けられています。

2006年10月12日に日本醸造学会は国を代表する菌として、麹菌を「国菌」に認定しました。先人の知恵と工夫によって生み出された発酵食品を擁する日本の食文化、そして調理する人々への感謝を深めたいものです。

今日の心がけ◆食への感謝を深めましょう
                   (出典:職場の教養 2023年10月号)


◼️会社を辞めない起業家に向けて

「おふくろの味」は多くの人々にとって、心の中で特別な場所を占めています。そしてその特別な味の中でも、発酵食品は日本の食文化において欠かせない存在です。Aさんの話からも、家族の絆や故郷への愛着、そして食べ物への感謝が伝わってきます。

このエピソードの中で特に印象的だったのは、日本醸造学会が麹菌を「国菌」として認定したことです。それは、日本の食文化がどれだけ深く、そして麹菌のような見えない存在がどれだけ大切にされているかを示しています。先人の知恵や工夫、そして食文化への尊重が、今の私たちに美味しい発酵食品を届けてくれています。

では、この「国菌」のエピソードが、会社を辞めずに起業を考えているビジネスパーソンにとって、どのような示唆を与えてくれるのでしょうか。

私は、麹菌が「国菌」として認定された背景には、伝統や継承、そして独自性があると感じます。起業を目指す人々にとって、これらの要素は非常に重要です。自分のアイディアやビジネスが、どのような伝統や背景に基づいているのか、どのような価値を提供できるのか、そしてどのように継承されていくのか。これらを深く考えることで、ビジネスが持続的に成長していく道筋が見えてきます。

また、麹菌のように見えない存在でも、大きな影響を持つことを理解することは、ビジネスの世界でも非常に大切です。目に見えない努力やコミットメントが、最終的には大きな成果を生むことがあります。

最後に、食への感謝の心。これはビジネスの世界でも大切にしたいことです。お客様や取引先、そして自分自身への感謝の気持ちを持つことで、ビジネスはより良い方向に進むでしょう。

さて、あなたが会社を辞めずに起業を検討しているのなら、この「国菌」のエピソードを胸に、自分のビジネスの中での「国菌」を見つけ、独自の価値を築いてください。そして、未知の挑戦の中でも、心の中にある「感謝の気持ち」を忘れずに、前に進んでください。あなたの成功を心から応援しています。

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