8月5日(土) 鵜飼

鵜飼(うかい)

岐阜県を流れる長良川の夏の風物詩「鵜飼」は、1300年以上の歴史を持つ伝統漁法です。長良川の他にも全国数10数カ所で同様の漁法が行なわれています。

鵜飼は、「鵜匠(うしょう)」と呼ばれる使い手が、手綱(たづな)をつけた水鳥の鵜(ウミウ)を川の中に放ち、鵜が捕えて呑み込もうとした魚を吐き出させて獲ります。

これは鵜匠と鵜の息があってこそ成し得る技です。餌やりや鳥小屋の掃除など、鵜匠は自らの手で大切に鵜を育てます。そして鵜が老いて漁ができなくなっても、死ぬまで鵜匠と共に、家族のように一緒に暮らすそうです。

鵜匠の愛情が鵜に伝わるからこそ、鵜もそれに応えるように多くの魚を獲るのでしょう。こうした種を越えた信頼関係が織りなす漁法は、毎年10万人を超える観光客の心を感動させています。

鵜とも信頼関係を結べるなら、人間同士ではより強固なものとなるでしょう。職場でも相手のことを思いやり、堅固(けんご)な信頼関係を築きたいものです。

それが技術の向上やミスの防止にも繋がり、よりよい仕事を生むはずです。

今日の心がけ◆信頼関係を築きましょう
(出典:職場の教養 2023年8月号)



◼️会社を辞めない起業家に向けて

このエピソードは、私たちビジネスパーソン、特に起業を目指す人々に多くの教訓を提供しています。鵜飼という伝統的な漁法は、持続的な信頼関係と相互理解の重要性を強調しています。これは、起業家としての我々の挑戦にも通じる部分があるでしょう。

鵜匠と鵜の間には深い信頼関係が築かれています。鵜匠は鵜の世話をし、鵜はその労働と信頼に応えて最善を尽くします。これはまさに、起業家がパートナーやチームメイト、そして顧客と築くべき関係を象徴しています。

これから起業を目指す皆さんにとって、これは大きな示唆を与えています。組織が大きくなればなるほど、組織内の信頼関係の構築が重要となります。そのような信頼関係がなければ、組織は上手く機能せず、ビジネスも成長しません。

しかし、組織の成長とともに人間関係は複雑化し、その築き方も難しくなります。そんな時こそ、鵜匠の姿勢を思い出してください。彼は自ら手を動かし、一緒に暮らすことで鵜との関係を深めています。これは私たちが直接コミュニケーションを取り、他人のニーズを理解し、助け合うことの大切さを教えてくれます。

最後に、会社を辞めずに起業をしようと考えている皆さんへ。大切なのは、一歩踏み出す勇気と、人との信頼関係を築く決意です。自分のビジネスを始めるという道は、必ずしも平易なものではありません。しかし、鵜飼のように一歩一歩確実に進んでいくことで、大きな成果を生むことができます。一緒にこの航海を始めましょう。そして、何よりも人との信頼関係を大切にしましょう。それが、成功への最短距離となるでしょう。鵜匠の姿勢を忘れずに、あなたのビジネス旅行が成功することを心から願っています。



◼️今日のおすすめの一冊

この感想文から得られる教訓をさらに深めて理解するために、私は「リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」というエリック・リースの書籍をおすすめします。

「リーン・スタートアップ」のメソッドは、新規ビジネスを立ち上げる際の無駄を排除し、必要な仮説検証と学習を通じてビジネスを成長させるアプローチを提供します。鵜飼のエピソードと同様に、このメソッドは信頼関係とコミュニケーションの重要性を強調しています。また、ビジネスの成長を通じて新たなチャレンジに対応するためのフレームワークを提供します。

会社を辞めずに起業をしようと考えているあなたにとって、この書籍は具体的な戦略と戦術を提供し、あなたのビジネスが成功へと導く一助となるでしょう。

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