2月7日(水) 教える立場になった時

教える立場になった時

ラグビー日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏は、2015年のワールドカップで強豪の南アフリカに勝利するなど、日本を躍進させました。そんなジョーンズ氏は、人に教える立場になった時のポイントを述べています。

「最も大切なのは、自分が部下だった時に、どう教えてほしかったか、どう扱ってほしかったかを思い出すことではないでしょうか」

私たちが入社した頃は、上司や先輩にあたる人に仕事を教わる立場にあったことでしょう。中には〈もっと丁寧に教えてほしかった〉〈言葉がきつかった〉などの思いを感じていた人もいるかもしれません。

教わる立場にあった時に「改善してほしい」と感じていたことを直さず、自分が同じ指導をしてしまえば、自身の経験が業務に活かされず後進も育ちません。

新入社員や後輩への指導だけでなく、例えば部署異動の際、自分の後に業務を担当する人への引き継ぎについても同様です。自分が教わる立場だった時に感じていたことを忘れず、丁寧に情報伝達を行ないましょう。

今日の心がけ◆自身の経験を活かしましょう
                   (出典:職場の教養 2024年2月号)


◼️起業を目指すあなたに向けて

エディー・ジョーンズ氏の教える立場に関するエピソードから学ぶべき点は多いです。特に、ジョーンズ氏が2015年のラグビーワールドカップで日本代表を強豪国に勝利に導いた経験は、起業家精神に満ち溢れています。彼の指摘する、自分が部下だった時にどう教えてほしかったか、どう扱ってほしかったかを思い出す重要性は、経営者としても極めて有効です。しかし、このアプローチには時代の変化と価値観の多様性を考慮する必要があります。

確かに、過去に自分がどう教えてほしかったかを振り返ることは、共感と理解の基盤を作る上で役立ちます。しかしながら、時代は変わり、働き手の価値観も多様化しています。自分が経験したことが、現在の部下やチームメンバーにとって最適な方法であるとは限りません。

ここで最も重要なのは、各メンバーが何にモチベートされるかを理解し、そのモチベーションの源泉を把握することです。一人ひとりに対して個別にアプローチし、必要に応じてリードとフォローを行う柔軟性が求められます。さらに、この個別化された指導方法を実践できるサブリーダーを育てることも、組織の成長に不可欠です。

チームがビジョンに向かってモチベートされ、活動しているかどうかを見極めることで、このアプローチの効果を判断することができます。成果を出すためには、目標に対する共通の理解と、それを達成するための個々の貢献を促す環境が必要です。

起業を目指しているあなたにとって、教える立場になることは避けられない課題です。先輩起業家としての私の経験から言えるのは、メンバー一人ひとりのモチベーションを理解し、それに応じて指導することが、組織全体の成長を促す鍵であるということです。改めて、部下やチームメンバーの個性を尊重し、それぞれが最大限のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えましょう。

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