2月1日(木) 恩師の言葉

恩師の言葉

高校3年のクラス会に出席したKさんは、担任であった恩師に卒業以来20年ぶりに再会することができ、その時の言動に心を動かされました。

会の終わりに挨拶に立った恩師は、30人ほどの教え子をゆっくり見まわしながら、前置きの言葉も控えめにして、「自分の利益にばかり走る人間が増えてきた。君たちは、そういう人間になってほしくない」と言ったのです。

人の生き方の根本とも思えることについて直言する恩師の言葉に、Kさんは身が引き締まる心地がすると共に、目標もなく何となく生きている自分が見透かされているようで恥ずかしくなりました。

恩師は言葉を続けました。「老いた身である私だが、これからも、利に走る世の中に抵抗して生きていくつもりだ。君たちには、正しいと思うことを勇気をもって実行し、他人に尽くす人間を目ざしてほしい。頼んだよ」。

端的で生気のあふれる挨拶を聞き終えて、胸が熱くなったKさん。恩師の教え子に対する強い思いをしっかりと受け止めたのでした。
                   
今日の心がけ◆利他の精神で生きましょう

(出典:職場の教養 2024年2月号)


◼️起業を目指すあなたに向けて

『恩師の言葉』というエピソードを読んで、私は深く感じ入りました。社会人として、また起業家としての責務について、改めて考えさせられる内容です。恩師の言葉は、単に個人の成長や利益を追求するのではなく、社会全体への貢献という大きな視野を持つことの重要性を示唆しています。

ビジネスパーソンとしての使命は、ただ利益を追求するだけではなく、社会に何をもたらすかにあります。自己の成長や組織の発展は大切ですが、それを通じて社会全体にどのような価値を提供できるかを常に考えるべきです。恩師の言葉は、私たちが自己中心的な考え方から脱却し、より広い視野で物事を捉えるきっかけを与えてくれます。

特に起業を目指す方にとっては、この教訓は非常に重要です。新しい事業を立ち上げる際、その事業がどのように社会に貢献するかを深く考えることが求められます。成果や成長は重要ですが、それが社会にどのような良い影響を与えるかがもっと重要です。自己の利益を超えた価値提供こそが、持続可能なビジネスの根幹になります。

結局、ビジネスは人間社会の一部であり、社会に対して正の影響を与えることが本質です。この視点を忘れずに、起業家としての道を歩むことが、真に価値ある事業を創造する鍵です。恩師の言葉を胸に、他人に尽くし、社会に貢献する道を歩んでいきましょう。改めて、起業を目指すビジネスパーソンの皆さん、勇気を持って行動しましょう。

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