11月8日(水) 秋の慣用句

秋の慣用句

皆さんは「小春日和」と聞いて、どの季節をイメージするでしょうか。

「小春」は陰暦における10月の異名(いみょう)です。鎌倉時代の随筆集(ずいひつしゅう)『徒然草(つれづれぐさ)』の文中には「10月は小春の天気」との記述があります。

「小春日和」は、晩秋から初冬の間に訪れる、春のように暖かく穏やかな日を示し、類似表現には「小春日」「小春空」などがあります。

文化庁では国語意識の現状を把握するため、「国語に関する世論調査」を行なっていますが、平成26年度の調査で「小春日和」が取り上げられました。

その結果、「春先の頃の、穏やかで暖かな天気」と誤答した人が全体の4割以上を占めました。中でも10代後半に至ってはゆうに6割を上回ったのです。

最近の調査では「一時しのぎ」を意味する「姑息(こそく)」の意味に「ひきょうな」を選んだ人が7割強で、正答は2割未満。「惜しいと思うものを手放す」の意味である「割愛」は「不必要なものを切り捨てる」との誤答が目立ちました。

日頃使っている言葉の意味を、改めて見直す必要があるかもしれません。

今日の心がけ◆言葉を正しく使いましょう

                   (出典:職場の教養 2023年11月号)


◼️起業を目指すあなたに向けて

『秋の慣用句』というエピソードから、私たちが普段使っている言葉の正確な理解とその重要性について、多くを学び取ることができます。特に、起業を目指すビジネスパーソンにとって、言葉は単なるコミュニケーションの手段ではなく、ビジョンや価値を伝えるための不可欠なツールです。

例えば、「小春日和」のような言葉は、外見だけでなく内実の理解が必要です。この表現には、一時的ながらも温暖な気候という意味が込められており、ビジネスにおいても一時的な成果に満足せず、継続的な成長を目指すべきだと教えてくれます。同様に、「姑息」という言葉は短期的な解決策を指し、ビジネスにおいては短期的な成果よりも長期的な安定を目指すべきであることを示唆しています。

「割愛」という言葉の誤解も教訓になります。ビジネスを進める中で、全ての機会を捉えることは不可能です。重要なのは、優先順位を明確にし、限られたリソースを最も効果的な領域に集中させることです。

起業は、正しい言葉を選び、それに基づく行動をすることで成り立っています。言葉一つを取っても、その深い意味を理解し、適切に用いることが、ビジネスコミュニケーションにおける成功への鍵となります。常に学び、自己の理解を深め、言葉を通じてビジネスの核心に迫る姿勢が重要です。

ビジネスの世界においても、言葉の真意をしっかりと理解し、その力を借りて一歩一歩成果を積み上げる姿勢を持ち続けましょう。

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